2011年4月11日月曜日

【サッカー日本代表・読んだり蹴ったり】(01) 長友佑都

自他共に認める“ゴリラ顔”だが、女性サッカーファンの間から「長友ってイケメンだよね」という声が急増中だ。「昨年7月、大ファンと公言していた女優の堀北真希と『ロッテ ガム友大使』の就任会見に出席した。イタリア・セリエA入りが発表される前だったし、南アW杯で名を上げたとはいえ、堀北真希よりも格下感がアリアリで『ミスマッチ』の声も多かった。それが世界十指に数えられるメガクラブ、インテルに移籍して活躍すると広告業界などでは『堀北真希クラスでは長友とは釣り合わない』と言われるようになった」(放送関係者)。1日、スポーツ飲料「ポカリスエット」のキャラクター契約を結んで話題を集めた。

小学1年生でサッカーを始め、中学に進学する際、地元のJ2愛媛のジュニアユース(中学1~3年)の入団テストに失敗。中学卒業後はサッカー強豪校・東福岡高校に進んだが、地域選抜、年代別代表とは無縁の存在だったので大学サッカー部のスポーツ推薦が受けられず、進学した明治大学には指定校推薦で入った。「入学して患ったヘルニアに苦しみ、2年の途中まで試合に出られない時はスタンドで応援部隊のタイコ係だった。このタイコが“リズム感抜群で最高”と評判を集め、J1鹿島の有力サポーター団体から“ウチで叩かないか?”とスカウトされた」(サッカー記者)

大学3年時にFC東京との練習試合で東京関係者の目に留まり、大学サッカー部をやめて辞めてプロ契約を結んだ。小学3年で両親が離婚。「女手ひとつで姉、自分、弟を育ててくれた母親を経済的に助けたかった」とコメント。ちなみに姉はモデル並みの美貌の持ち主だ。

W杯後に20年ぶりにセリエAに昇格したチェゼーナに引き抜かれ、シーズン半ばが経過した1月末、強豪インテルに電撃移籍を果たした。「日本サッカー協会には各都道府県、全国9地域などで有望選手を発掘していくトレセン制度がある。そこから16歳以下代表、20歳以下代表など年代別代表に吸い上げていき、次代の五輪代表、日本代表選手を育てていくものだが、長友は県選抜にも選ばれなかった。それが、今ではインテル所属選手ですからね。サッカー協会公認ライセンス保有指導者の見る目のなさ、トレセン制度の不備がクローズアップされている」(前出記者)

FC東京時代の年俸は2500万円。それがチェゼーナ移籍で6000万円に跳ね上がり、そして今のインテルでは2億円! ついに高給取りの仲間入りを果たした。「かなり厳しい状況となったが、セリエA優勝に欧州チャンピオンズリーグ優勝のタイトルを獲得すれば、長友の来季の年俸は倍増4億円といわれていた」(地元紙記者)。5年ほど前までタイコを叩いていた男の成り上がりストーリーは、世界中のサッカー選手垂涎の的なのである。

【ながとも・ゆうと】 1986年9月12日、愛媛県西条市出身。明治大在学中の07年にFC東京の特別指定強化選手としてJリーグに出場。翌年にプロ契約。同年5月のコートジボワール戦で日本代表デビュー。同年11月のシリア戦で代表初ゴールを決めた。南アW杯全4試合にフル出場。決勝戦では試合途中から左MFにポジションを移し、FW李の決勝ゴールをアシストした。身長170センチ(体重69キロ)は公称。実際は168センチ。


~日刊ゲンダイ 2011年4月9日付掲載~