2011年7月21日木曜日

【新人OLと仲良くなれる8つの方法】(07) 褒め方が分からない!

「叱るより褒めるのが分からないんだよなあ」。メーカー勤務のAさん(43)はバリバリの管理職。自信満々で働いているとお見受けしていたのですが、意外や、若いOLさんを持て余しているようでした。「うたぐり深いタイプで、言葉の裏を読もう読もうとする。褒めれば、<前置きはそのぐらいにしてください>と聞く耳を持たない。こっちは他意はないのに、どうしたもんだか……」

管理職は大変だなあと思いつつ、私はそのOLさんの気持ちも分かります。なぜって? 私自身がうたぐり深い性格だからです。Aさんの話を聞いた当時は思いつきませんでしたが、カウンセリングの仕事を始めてから気づかされたエピソードがあります。

「アナタは、上司の方から頼りにされているんですね」。お世話になっている得意先の人から、私の仕事ぶりについて上司が褒めていたと聞かされたことがありました。そのうれしかったこと! 上司から面と向かって優しい言葉をかけてもらったことはなかったのですが、直接褒められるよりグッと心に響きました。今から思えば、それは上司の“計画的犯行”だったのでしょう。うたぐり深い私の性格を踏まえた作戦。でも、まんまとハマってしまいました。

褒め言葉は、本人から直接聞くより第三者を介した方が、信憑性が増すことを実感しました。外部の人から褒められて悪い気はしないですし、ヘソ曲がりな若いOLさんも警戒せずに喜ぶのでは? 彼女たちをやる気にさせるのも、意欲を失わせるのも、上司の腕次第。皆さんにオススメしたい人心掌握テクです。


☆わたなべ・のりこ 10代で水商売の世界へ。さまざまな恋愛や人間関係の経験をもとにセラピストとして独立。現在は恋愛、結婚、夫婦問題のカウンセリングや講演などを行う。公式ブログhttp://ameblo.jp/liberation-heart/


~日刊ゲンダイ 2011年5月25日付掲載~